物件を探すだけでは見つからない|「空き家使いたい人相談会「飲食店開業編」」を開催しました
「お店を始めたい。でも、条件に合う物件が見つからない」
空き家や空き店舗を活用して何かを始めたいと思っても、物件探し、契約、改装、資金、設備、大家さんとの関係など、考えなければならないことは少なくありません。
今回は、飲食店の開業に向けて実際に物件を探している方をゲストに迎え、物件探しの過程で見えてきた課題や、現在進めている取り組みについて伺いました。

▼ゲスト 坪井佑磨さん

アメリカンスタイルのBBQを提供する「yumaboy’s BBQ」店主。
JAPAN BBQ CHAMPIONSHIP 2026 BBQ日本一決定戦にて優勝 名古屋を拠点に、愛知県・岐阜県を中心に活動中。 現在、店舗開業に向けて物件探しを進めている(あいち空き家活用さかさま相談室 掲載中)
「条件に合う物件」と「借りられる物件」
条件に合う物件と出会えても、設備導入や資金計画など開業準備とのタイミングが合わず、契約に至らないこともあります。
トークイベントでは、実際の物件探しを通して直面したリアルな課題が共有されました。
そんななか、坪井さんから、活動を継続的に発信していたことで大家さんが声をかけてくれ、物件を探しつつ、間借り営業として活動が始まったことも報告がありました。
煙や機械の搬入など、条件面でのハードルがありましたが、大家さんとの信頼関係が土台にあることで良いスタートが切れているそうです。
物件探しは、不動産サイトで物件を探すだけではなく、自分の活動を知ってもらうことも大切であることが共有されました。
「人から探す」という選択肢
坪井さんの事例に触れて、「資本力で競争する」のではなく、「関係性から物件と出会う」という考え方について盛り上がりました。
一般的なテナント市場では、資本力のある事業者との競争になることが少なくありません。
一方、空き家の所有者の中には、「誰でもいいから貸したい」のではなく、「この人だから貸したい」と考えている大家さんもいます。
だからこそ、自分が何を実現したいのかを発信し、地域や大家さんとの関係を築くことも、物件探しの一つの方法です。
参加者との相談
後半は参加者との公開相談を実施しました。
当日は、
● 料理教室を始めたい
● 地域のコミュニティ拠点をつくりたい
● キッチンカーや店舗営業の拠点を探したい
● 煙や臭いが出る業態でも借りられる空き家はあるのか
● やりたいことが構想段階でも相談してよいのか
など、さまざまな相談が寄せられました。
煙や臭いが出る業態については、「空き家=郊外」というイメージとは異なり、都市部にも空き家は存在することを紹介。その上で、煙や臭いは立地や周辺環境によって条件が異なるため、個別に検討することが重要であることをお伝えしました。
また、一般的な不動産流通では難しい条件でも、事業内容を理解した大家さんと直接関係を築くことで実現できる可能性があることも共有しました。
料理教室や地域拠点に関する相談では、建築や法令、資金計画だけでなく、大家さんが建物を維持できる適正な家賃や、長く活用できる運営方法についても対話を行いました。
「まだ具体的ではない」からこそ相談する
公開相談では、「まだやりたいことが固まっていない段階でも相談できますか?」という質問もありました。
あいち空き家活用さかさま相談室では、やりたいことが決まってからではなく、「何をやりたいのか」「どんな場所をつくりたいのか」を整理する段階から相談を受け付けています。
建築・設備・資金・経営など、さまざまな専門家と連携しながら、一人ひとりの状況に合わせて伴走しています。
物件探しは、「物件を探す」だけではない
今回のイベントを通して改めて感じたのは、物件探しは、不動産情報を探すことだけではないということです。
事業計画を整理すること。
必要な専門家へ相談すること。
そして、自分が実現したいことを言葉にし、共感してくれる大家さんや地域の人と出会うこと。
その積み重ねによって、一般には流通していない空き家や空き店舗との出会いが生まれることがあります。
あいち空き家活用さかさま相談室では、愛知県で空き家活用を検討している方を対象に、何度でも無料でご相談いただけます。
「何から始めればいいのか分からない。」そんな段階からでも、お気軽にご相談ください。