「いい大家さんと出会いたい」|空き家使いたい人の相談会を開催しました
「空き家を使って何か始めたい。」
そう思っていても、物件探しや契約、改装、お金、大家さんとの関係など、考えることはたくさんあります。
「何から考えればいいのか分からない。」
そんな方に向けて継続開催中の「空き家使いたい人相談会」。

今回は、ベテラン大工・宮原さんをゲストに迎え、空き家活用のリアルについてお話しいただきました。
本相談室としては、4回目の開催となります。
大工さんに聞く「改装はどこまでDIYでできる?」
まず宮原さんとファシリテーター水谷によるクロストークからスタートしました。
テーマとなったのは、宮原さんが最近手がけた築50年以上の空き家の施工事例です。

実際の施工写真を見ながら、
- DIYでできる範囲と、大工へ依頼した方がよい工事の境界
- 雨漏りや構造部分など、空き家を見る際に確認したいポイント
- 「使える空き家」と「手を出さない方がよい空き家」の見分け方
- 改装で想定外だったこと
- 改装費用を考える際の優先順位
などについて、質問を交えながら対談しました。
「ここまではDIYでできる」「ここから先は安全のためにプロへ任せた方がいい」。
実際の施工事例を見ながら話が進んだことで、参加者にとっても具体的なイメージを持てる時間となりました。
「いい人なら自由に使ってほしい」
今回の相談会には、空き家を活用したい人だけでなく、大家さんも参加されていました。
そして「いい人だったら自由に使ってもらいたい。」とお話ししてくださいました。
何か新しい活用ができないかを模索しており、部屋は自由にDIYしてもらって良いとお考えとのこと。
ただ過去に借主さんの使い方に苦労した経験もあり、「いい人だったら自由に改装などして使ってほしい」と思っていると仰っていました。
空き家活用では、「どんな物件か」に目が向きがちですが、大家さん自身も「どんな人に貸したいか」を大切にされていることも少なくありません。
建物だけではなく、人との相性もまた、空き家活用には欠かせない要素ですね。
「理解ある大家さんと出会いたい」
空き家活用希望者側では、アーティストさんから物件探しについて相談がありました。
アトリエ兼住居となる物件を三重県で探しているものの、条件が特殊なこともあり、なかなか理想の物件と出会えない状況が続いているとのこと。
現在借りている物件では、不動産収入を主な目的とする大家さんとの価値観の違いを感じることもあり、「理解ある大家さんと出会いたい」という思いを語られました。
特殊な活動をするからこそ、大家さんや近所との関係性も大切にしたい。
アーティストさんの相談は、物件の条件だけではない内容に展開していきました。
「物件を探す」から「人との出会いを探す」へ
相談の中で、ファシリテーター水谷は自身の経験を紹介しました。
2011年頃、名古屋駅周辺で複数の空き家を借りながら活動していたこと。
当時、一つの物件だけを見るのではなく、いくつもの空き家を見ながら、自分たちに合う場所を選んでいたことを共有しました。

さらに、水谷が運営している「さかさま不動産」で起きている事例として、大家さん側が「この借主候補さんと何かしたい」という想いからマッチングが生まれるケースも紹介。
ただ物件を貸すだけでなく、借主さんが活動しやすいように、大家さんが地域との橋渡しをしてくれたりとその後の暮らしまで支えてくれる大家さんとの出会いがあることも伝えました。
実際に借主さんとしては、希望エリアとは違う物件だったものの、大家さんとの相性を踏まえて、マッチングに至ったこともありました。
あいちさかさま相談室としても、
「物件の提案があったからといって、必ず借りる必要はありません。まずはいろいろな物件を見てみる。その中で、自分に合う空き家や大家さんを選べばいい。」という考え方。
その話を聞いたアーティストさんは、
「確かにちょっといろいろ物件を見ていかないと分からないところが多いですし、私もできれば大家さんとの関係性だったりとか、近所付き合いだったりとか、特殊なことをするので、そこら辺がうまくいった方がいいなと思います。」と、ご自身が求めている状況を教えてくれました。
さらに、愛知県での空き家活用事例や名古屋周辺での動きを聞く中で、
「愛知の方が探しやすいような気がしてきますね。」という感想も。
当初は三重県内で物件を探していましたが、相談を通じて、「三重県で探す」という発想から、「理解ある大家さんやライフスタイルに合った物件に出会えるなら、愛知県まで視野を広げてみよう」という考えへと少しずつ変化していく様子が印象的でした。
「選ぶ」だけではなく、「選ばれる」という選択肢も
空き家探しというと、「どの物件を選ぶか」に意識が向きがちです。
一方で、今回のイベントを通して見えてきたのは、「どんな大家さんと出会うか」「どんな暮らしをしたいか」という視点の大切さでした。
あいち空き家活用さかさま相談室では、空き家を活用してやりたいことや暮らしたい姿を発信することで、大家さんや地域から「この人なら貸したい」と選ばれる機会も生まれます。
そんな選択肢が増えることで、条件だけでは出会えなかった空き家とのご縁が生まれることもあります。
次回の相談会でも、新しい空き家との出会い方を一緒に考えていきます。
次回の「空き家使いたい人相談会」は、7月30日20時〜。
現在飲食店開業に向けて物件を探し中のゲスト坪井さんを迎え、
・希望するエリアに物件が出ない
・不動産会社に相談しても紹介されない
・居抜きや用途条件が合わない
・大家との関係構築が難しい
など、実際に直面した問題や想定外の経験、今まさに悩んでいることなどをお聞きします。
▼ゲスト:坪井佑磨さん
アメリカンスタイルのBBQを提供する「yumaboy’s BBQ」店主。
JAPAN BBQ CHAMPIONSHIP 2026|BBQ日本一決定戦にて優勝
名古屋を拠点に、愛知県・岐阜県を中心に活動中。
現在、店舗開業に向けて物件探しを進めている。
※坪井さんは本相談室の掲載者であり、専門家相談も何度かご活用いただきました。
物件探しのリアルを聞きながら、空き家活用の“前段階の不安”をぜひ一緒に整理しましょう。
「まだ具体的ではないけれど、いつか空き家を使ってみたい。」
そんな方も、ぜひお気軽にご参加ください。
詳細はこちらへ:https://20260730akiya-soudankai.peatix.com
